あなたからの電話はこちらでは応対できません

広報担当では、一般の方からとマスコミからの電話を受け付ける電話窓口があります。さらにマスコミには、報道とそれ以外というように決まった担当者がいて、応対しております。政府要人の方からの電話は広報では対応しません。
それ以外の人からの電話と言えば、身内の職員か仕事関係者としか考えていなかったのですが、ある日私が受け取った電話は、我が耳を疑ってしまうものでした。

私が受話器を取った瞬間、こちらが名乗るのも聞かずに、「○○(ウチの公的機関のトップの名前)さん、いる?」と声の主である中年の男性は話して来ました。○○宛ての電話は直通か、秘書室で受け取ります。部署どころか建物が異なるため、我が部署からは回す事もできません。それでも男性は、こちらの話を聞かずに同じ言葉を繰り返します。

いたずらでなければ、秘書室から掛け直してもらおうと、私は相手のお名前を確認しました。すると男性は初めて私の言葉に反応し、「元首相の森です」と話し、一方的に電話を切ってしまいました。掛けなおすための電話番号の確認をする前でした。

私は秘書室に電話をし、「『元首相の森様』と名乗る方より○○宛てにお電話があり、広報担当にて受け取りました」と伝えました。
森様。もし、あのときのお電話がご本人でいらっしゃいましたら、政治家からの電話担当は別におりますので、ご案内させていただきます。改めて広報担当までご連絡をください。